もし今シーズンが2ステージ制だったら…

2ステージ制+ポストシーズンの実施が決定して以来、ときどきどこかで見かける「今シーズンが2ステージ制だったら…」のシミュレーション順位表。
今年を2ステージ制と仮想した場合、すでに終了した「1stステージ」ついては確定しているからいいのだけど、「2ndステージ」は現在進行中のため、リーグ戦があるたびに変わる。

そこで、28節終了時点での「2ndステージ」順位表を作成してみた。
いや、最初はめんどくさいし作るつもりじゃなかったのだけど、5、6チームの成績を出していたら「こうなったら全チームやってしまおう」になった次第。

現在も依然として2ステージ制反対であるにもかかわらず、結構この「仮想2ステージ成績表」が気になる。
2ステージ制と、それに発表された限りでのポストシーズンの方式に照らし合わせ、疑問点や矛盾を“あらさがし”しようという考えからだ。

「しつこいなあ。決まったんだから、いいかげん諦めろ」という声もあるだろう。
しかしそうはいかないんだな、これが。
やっぱり「ならぬことはならぬもの」なのだ(←この言葉、本当はこのように「ダメなものはダメ」の意味として使うのは間違いだそうですな)。

で、作ってみたらいろいろなことに気がついたり、妄想も含めて考えることがあって面白かった。
順位表っていつもそうだけど、しばらく眺めていても飽きない。これに今後の日程が加われば、さらに楽しめる。
これをおかずに、ごはん3杯はいけるかも。

表内の数字は、左から勝ち点・勝ち・引き分け・負け・得点・失点・得失点。
見づらくてごめんなさい!

【2013/1stステージ】
1 広島 36 11 3 3 30 12 +18
2 大宮 36 11 3 3 31 16 +15
3 横浜 34 10 4 3 32 19 +13
4 浦和 31 9 4 4 34 23 +11
5 大阪 30 8 6 3 27 17 +10
6 鹿島 29 8 5 4 28 25 +3
7 川崎 28 8 4 5 38 32 +6
8 東京 26 8 2 7 33 23 +10
9 柏 24 7 3 7 28 34 -6
10 仙台 22 5 7 5 18 20 -2
11 清水 22 6 4 7 20 27 -7
12 名古屋 21 6 3 8 23 26 -3
13 新潟 20 6 2 9 21 26 -5
14 甲府 14 3 5 9 14 27 -13
15 鳥栖 14 3 5 9 26 40 -14
16 磐田 13 2 7 8 22 27 -5
17 湘南 13 3 4 10 13 30 -17
18 大分 8 1 5 11 17 31 -14

【2013/2ndステージ】
1 鹿島 21 7 0 4 22 18 +4
2 浦和 20 6 2 3 23 16 +6
3 新潟 20 6 2 3 16 11 +5
4 仙台 19 5 4 2 17 8 +9
5 横浜  19 5 4 2 13 7 +6
6 鳥栖 19 6 1 4 15 15 0
7 東京 18 5 3 3 19 16 +3
8 大阪 17 4 5 2 15 7 +7
9 広島 17 5 2 4 16 14 +2
10 川崎 17 5 2 4 17 13 +4
11 甲府 16 4 4 3 13 10 +3
12 清水 16 5 1 5 17 21 -4
13 名古屋 16 4 4 3 13 14 -1
14 柏  14 3 5 3 16 17 -1
15 湘南 12 3 3 5 16 19 -3
16 磐田 7 1 4 6 11 20 -9
17 大宮 3 1 0 10 10 19 -9
18 大分 2 0 2 9 11 28 -17
*17試合中11試合終了時点

ご覧の通り、「2ndステージ」は現在大混戦の真っ只中。
1位の鹿島から13位の名古屋まで、勝ち点差はわずかに5。
残り6試合あればひっくり返る可能性も十分、2ndの優勝争いは混戦だ。
「どうだい、チャンスが広がって面白いだろ?」というJリーグ幹部のしたり顔が目に浮かぶ。

もし現時点で2ndステージが終了したら、優勝は鹿島、2位が浦和。
「1stステージ」の1位が広島、2位が大宮なので、ポストシーズンマッチは広島対浦和、鹿島対大宮という対戦になるわけだ。
大宮の「2nd」での順位は17位……でもポストシーズンをとんとん拍子で勝ち進めば、リーグチャンピオン獲得もあるかもしれない。
しかしねえ、とてもじゃないけど「これでいいのだ」とは言えないよ。
当の大宮の選手やサポーターだって素直に喜べないんじゃないかな、それともやはり心からうれしいのかな、どうだろう。

ポストシーズンマッチに進出するチームがバッティングしたケースについては、「これからの話し合いで決める」という。
ACL出場権、降格枠の決め方はどうなるのかも気になる。
とにかく2015年からの新制度スタートを是が非でも決めたかっただけに、詳細なレギュレーションなど考えている時間的余裕はなかったのだろう。
きっとこの先も密室で話し合われ、決定した段階で初めて発表されるにちがいない。

選手からは直接的な反対意見は出ていないが、本音は「決まったからにはしょうがない」なのでは?
各クラブのファン・サポーターへの説明はクラブを通して行うそうだが、いったいいつあることやら。
果たしてJリーグ側が説明するとおり、新たなファン層拡大、財政立て直しの起爆剤になるのか。
ほんとうに「日本サッカー界の未来」のために有益なのか。
実際のところはやってみなければ分からない。
自分のような反対論者に対して「文句があるなら代案を出せ」と言うのは、それはまた異なった議論である。

先々のことだが、ひとつ頭に思い描いていることがある。
1stステージ、2ndステージを優勝し、総勝ち点数でも1位となり、ポストシーズンファイナルのチャンピオンシップでも勝って完全無欠の年間リーグチャンピオンになったあかつきには、選手とファン・サポーターとで口を揃えてこんなセリフを声高に叫んでみたい。
「俺たちは今でも、2ステージ制には反対だ!」