2ステージ制やら何やらにまつわる不満や怒りあれこれ

昨日と今日の2日間、Jリーグ全40クラブの社長が集まって行っている合同実行委員会で、どうやらリーグ戦を欧州クラブ同様に秋に開幕して春に日程を終了するという、いわゆる“秋春制”は、どうやら2016年シーズンまでは現行のまま春開幕の“春秋制”で基本合意したとのことだ。
欧州クラブの方が逆にJと同じ春開幕に変更するかもしれないとの話があるため、「まあ、もう少し様子を見ましょうや」ということなのだろう。

自分自身の考えとしては、欧州標準に合わせることのもつ意味や、最近の夏の亜熱帯並みの猛暑を考えると、「やっぱりサッカーは夏はダメでしょ」という気持ちになる。
しかし日本はまた、冬に雪が多く降る地域を抱えている国でもあるわけで、冬季の試合はどうするのかという問題が残る。
現にJには新潟や山形などのクラブが存在するわけだし、こちら側に目を向けてしまうと無視するわけにはいかない。
このブログでも何回か書いたことのある、かつては会社の同僚で今は実家の新潟に住むアルビサポの友人Kにこの話題を振ると、「俺たちには冬の間ずっとアウェイで試合しろっていうのけ!?」と一気に酒を飲むピッチが上がり、エキサイトしてしまうぐらいだ。

東京だって寒くない。余談ではあるが、若い頃には厳寒の真冬にサッカーやラグビーを見に行っていたが、年々オッサン化するとともにそれもキツいものがある。寒さしのぎとばかりに、熱燗のワンカップホットワインなどを試合前に飲みすぎてしまうのも、いかがなものかという感じだしなぁ。
ということであまり強い意思のもとではなく、感情的かつ個人的な理由により、6:4から7:3の割合でどちらかというと現行の春秋制を支持している。だから今回の結論先延ばしは歓迎である。

しかし、もうひとつのリーグ戦を2ステージに移行しようというプラン、こちらは絶対に反対である。
Jリーグ側としては来季からの導入を目指しているようだが、来月9日の合同実行委員会で話し合う見込みとなったらしい。
おそらくファン・サポーターから圧倒的に繁多の声が高く挙がっているからなのだろうが、当たり前のことだ。
来月に話なんかしなくていいから、とっとと廃案にしてもらいたい。

観客増加、スポンサー増加、テレビ放映権うんぬんを見込んでなどを移行の理由に掲げている。
たしかに代表試合に対する世間の注目度の高さに比べ、Jリーグは20年前の開幕時の熱狂ぶりはすっかり影を潜めてしまっている。
周囲にはたくさんのサッカー好きはいるが、Jサッカーに熱心なのは少ない。「東京人ならば東京を本拠地にするクラブを応援しようぜ」と言っても反応はすこぶるよくない。

だからといって、2ステージ制に戻すことが不振打開の特効薬と考えているなら大間違いだ。
1シーズンで年間の優勝を争うというというレギュレーションを変えることは許せない。
つまり元に戻すということなのだろうが、まったく何を考えているのやら。百年構想を逆戻りさせようというのか。
リーグ戦の開催時期については欧州標準を目指し、レギュレーションについては日本独自でいくつもりなのか。
観客増加等々の深刻な問題については、まだ他に考えるべき事柄が多々あると思うし、レギュレーション変更とは別の議論とすべきである。

だいたいにおいて頭に来るのは、何でこんな重要な変更をファン・サポーターを全面的に無視したまま、お偉いさんたちだけで決めてしまおうとしているのか。
2ステージに変更する動きがあることを知ったのは約1ヵ月前だっただろうか。
情報通はもっと前から知っていたのかもしれないが、こんなに結論を急ぐなんて何かの力が働いているのでは? と勘ぐりたくなる。
いずれにしてもわりと頻繁にスタジアムに足を運ぶ人、あるいはJリーグに興味を持てない一般人に対してアンケートを実施するなり何なりの事前調査があっても良さそうなものだが、まったくナッシングじゃあーりませんか。
ふざけんな! 馬鹿にするんじゃねえ! と言いたい。原発問題とは事の重要性において比べるべくもないが、現時点では同等に怒りがつのっている。プンプン丸だ!

しかしなぜ、スポーツというフェアであることを前提とする営みに携わっているにもかかわらず、くだらない不祥事や事実の隠ぺいが後を絶たないのだろう。
相撲協会全柔連、そしてこの2ステージ制の件でも同じような印象を感じている。
そう思っていたら、今度はプロ野球の公式球問題だ。
この国の権力組織の構造や体質は明らかにおかしい。
一から十まで聖人君子であれと言うつもりはないが、スポーツの世界だけは“出来る限り”信じられる聖域であってもらいたい。

【追記】
今朝のスポーツ報知によると、「開幕を現行の3月から秋とする秋春制への移行に初めて合意。当初の16年以降からのスタートは見送り、具体的な時期は定めず。将来の移行に備え、積雪地域の環境整備に着手する方針を固めた」といのこと。
降雪地域の環境整備って、スタジアムの屋根とか暖房装置? のようなものなんだろうけど、実現への道のりはかなり険しそう。
秋春制に移行するにしても、出たとこ勝負でなし崩し的にスタートさせてしまうのか、はたまた環境整備が整ってからの遠い将来の実現になるのか。
欧州主要リーグ開催時期とのからみもあるし、まだまだ先は見えないなあ。