鬼門健在/第13節 vs.鹿島

バスの車窓から見える田んぼには水が張り、すでに田植えが終わっている。
天気は上々、現地に到着すると少し涼しさを感じた。
カシマサッカースタジアムへやってきたのは、おそらく7、8年ぶりのことだ。

それにしても、ここで東京が勝った記憶は皆無だ。今日こそは勝ってくれないと。
帰りのバスは嬉しすぎて眠くならないのがいいな。頼むよ、ホントに。
まずは道路際の屋台で相棒Wともつ煮、もつ焼きをつまみに、必勝を期してビールで乾杯。

しかし、帰りのバスに乗ったときは毎度おなじみの、不快指数90%のどんより気分だった。
利根川をいつ渡ったのかも気づかず、ハッと目が覚めたときにバスはもう見慣れた東京の街並みに滑り込んでいた。
少し腹が空いていたが、八重洲口駅構内の飲食店はどれもこれも高いわりには…という感じ。
面倒なので中央線に乗って眠りこけながら、まっすぐ帰宅した。

前半2点リードで「今日こそはいけるぞ」と期待したら、後半3点入れられて逆転負け。
対鹿島戦の黒歴史にまた新たな1ページが記録されてしまった。
すでに他の方々が書かれているブログに、同じ「天国と地獄」という言葉をタイトルに使われているのが数件見られた。
まさにその通りの展開だった。

しかしハーフタイムに「今日こそはいけるぞ」と嬉しがりながらも、腹の中では「そうは言いつつも例によって2-0はヤバいかも」って思っていた人も少なからずいたのでは。ハイッ! わたしもその1人です。
やだよねー、ネガティブで。でもね、いたずらにある程度長くサッカー見てくると、こういう感覚だけは身に付いてしまうんだよなぁ。
もちろんこんな不吉な考え、後半開始の笛が鳴ったときには打ち消したのだけど。

後半の入り方がまずい。開始たった2分で裏に抜け出されて天敵の大迫にゴールを奪われる。
そのあとの東京は舵取りの利かなくなった船のようになってしまった。
同点にされた2点目、ひっくり返された3点目、それぞれピンポイントで言えば一選手のミスとなるわけだが、それ以前にチーム全体から自信が感じられない。
天皇杯でアマチュアチームがJ1クラブを相手に前半善戦するも、後半になってトップにギヤチェンジされるや、いとも簡単に圧倒されて敗戦、という流れを見ているようだった。

何がどうしてどうなった!?
これはもう、テクニカルな面というよりはメンタル面のふがいなさとういう印象を持たずにいられない。
自分自身でも「またそこに結論を持っていくのかい」と思ってしまうのだが、当たり前のようにハーフタイムで立て直してくる鹿島との差異は痛いほど明らかだった。
残念だが、いまだに東京はまだまだ精神的に自立しきれていないことを再認識させられた。

1ヵ月余りにわたる長い中断期間前の最終試合だっただけに、なんとしても勝ちたかった。
勝ってエルゴラの鹿島担当大先生の鼻を明かしたかったのだが、反対にいちだんと鼻を高くさせてしまったようだ。
久しぶりに訪れたカシスタ。ロースのハム焼きは相変わらず美味しかったが、やはり鬼門のままだった。

選手にはオフにまず身体と頭を休め、その後の練習・合宿では7月の再開で当たる広島、浦和といった上位クラブを叩くだけのメンタリティーを身につけてもおう。
代表組は行ってらっしゃい! 草民、スペインでの成長を期待してるぞ。忠成、まだまだ「リリリリリ」と言わせてもらうぞ。梶山おかえり、さあどうする!?
小平で練習が再開したらじかんがあれ行ってみるとしよう。

☆☆★★★★☆☆☆△★☆★

【J1 第13節】鹿島3-2東京
2013年5月25日(土)/県立カシマサッカースタジアム/17:05キックオフ/[観客17,969人]
得点:前半7分李忠成/前半44分渡邉千真/後半2分大迫勇也(鹿)/後半11分オウンゴ−ル(鹿)/後半20分大迫勇也(鹿)