強風でスコアレスドロー/ナビスコカップvs.鳥栖

午前11時すぎ、駒沢大学駅で下りて途中のコンビニに入ると「おい○○、久しぶりだな!」「こんなとこで会うとは」と大きな声で話す人たちがいる。
身につけたグッズを見るとサガン鳥栖のファン同士のようだ。
想像するに、同じ佐賀県出身で現在は都内在住なのだろう。
高校の同級生で、お互い子ども連れで故郷のクラブを応援しに来た様子。
こういう再会というのも、なかなかいいよね。

競技場はすでに開門して入場が始まっているので早足で歩く。
駒沢公園内は桜がきれいに咲いている。レジャーシートに座って飲み食いする花見客の中には青赤ユニを着ている人も多い。
お〜い、酔っぱらって試合見過ごしても知らないよ〜…と思いつつも、うらやましかったりして。
メインスタンド側の入場ゲートにはすでに長い列が。
「待機列最後尾」のプラカードが見えたので並びそうになったが、その列の先頭にあるのはステーキ丼のケータリングカー
オッといけないと、その先にある正しい入場待機列に並んでゴール裏バックスタンド寄り最上段に座席を確保する。

駒沢の競技場はいつ来ても天気が良く、しかもホッとする雰囲気があって好きな空間だ。
2日前に非公開練習をここでやったあとの「砲丸投げをするには向いているピッチ状態だ」というポポヴィッチのコメント通り、芝の状態は荒れている。

それにしても南風が猛烈に強い。
味スタみたいにドリンクホルダーがないので、ビールの入ったマグカップも手で持っていないと飛んでしまいそう。
「少しでもボールが走るように」というポポの希望があったかどうかは知らないが、ピッチではさかんに水が撒かれている。
それが風に乗って東京ゴール裏方面にミストシャワー状になって飛んでくるのだが、気温が高いので気持ちいい。
これが少し前までのように寒かったらたまらんだろうけど。

試合はこの大風とピッチの影響を大きく受けた内容となった。
しかし例によってこれはお互い様で、どっちに有利不利とは言い難い。

スコアレスドローは内容から見て、両チームどちらにとっても妥当な結果だったかな。
東京の先発は予想通り、前試合からかなり変更してきた。唯一、意外だったのは河野が外れたことだ。
ベンチにはいたようだけど、怪我か何かあったのだろうか。
くれぐれもクサッていなければいいんだけど、と、どうしても河野にはこんな心配がつきまとう。

忠成、公式戦4戦目にして初先発もゴール奪えず。
いいボールももらえず、ちょっと難しい試合だったが、ぜひ決めてほしかった。
昨年の千真もそうだったが、1トップに慣れるには少し時間がかかるのかも。
しかし忠成のゴールが他選手の闘志に火をつけ、それがチームの勝利へつながるのは間違いない。
だから余計、忠成には期待してしまうのだ。次の鹿島戦にはぜひ決めてもらいたい。

後半の三田の動きは良かった。胸トラップからのハーフボレーでクロスバー直撃にはしびれた。
あれが決勝点になっていたら、試合後は文句なしにシャーだったな。
2列目の熾烈なレギュラー争いの中で、十分に存在を見せてくれた。
今後が大いに楽しみだ。

満を持して平山相太が後半途中より出場。やっぱりヒラヤマ〜♪のチャントは盛り上がるな。
多くの人がそう感じただろうが、かなりコンディションは上がっている様子。
ボールも収まる。ヘッドが高い。ダテに練習試合でゴールを量産しているわけじゃない。
でも公式試合で決めてもらわなきゃダメ。じゃ、いつ決めるの? 今でしょ!(←これが言いたかっただけではありません)

できればこの試合で千真は出したくなかっただろう。
しかし千真が出ると展開が明らかに攻勢に変わった。あらためて調子の良さがヒシヒシと伝わってくる。
平山とのコンビネーションもいい感じだった。

米本が何度も倒れていたけど大丈夫なのだろうか。
“頑張っちゃう”選手だからこそ、とにかく怪我が心配。
山崎コンディショニングダイレクターの的確な判断を望みたい。

ところで、ナビスコカップが「同一スポンサーによる世界最長のカップ戦」に認定され、ギネス記録を達成とのこと。
過去20年の間に東京は2度優勝して賞金もいただき、ヤマザキナビスコ様には心より深く感謝申し上げます。
ベストメンバー規定などレギュレーションには一考の余地ありだが、大会の価値は決して軽視すべきではない。優勝クラブにACL出場権を与えてもよいと思っている。
その場合、現行通りの4クラブ出場ならばリーグは1・2位、天皇杯、そしてナビスコ。どうかな?

今年の決勝は11月2日か4日で、舞台はいつもの国立霞ヶ丘ではなく大阪・長居だそうで。ぜひ進出したいものだ。
ン、その場合の優勝報告会はどこでやるんだろ? アミノバイタルまで移動するのは大変だよ。隣の金鳥スタを借りるか? いっそのこと大阪城公園でもいいぞ、無許可だと怒られるだろうけど。
……またもや妄想が過ぎてしまったようで。それよりも何よりも、次のナビスコ鹿島戦は勝ちましょう。

いやはやなんとも、花粉がはきつかったなあ。今がピークみたい。

ヤマザキナビスコカップ Bグループ第1節】 東京0-0鳥栖
2013年3月20日(水)/駒沢オリンピック公園総合運動場陸上競技場/14:04キックオフ[観客 11,039人 ]
得点:なし