昨年3月の、あの悲しみを忘れない

昨シーズンの東京はJ2でしたが、今年とは違いJ1と同じ3月第1週の開幕でした。
鳥栖戦の勝利は味スタでしっかり目の当たりにしましたが、その晩のスポーツニュースで報じられているのはJ1ばかり。
あらためて降格を実感させられたものです。
とはいえ、その頃の気分と言えば“1年でJ1復帰”モード一色でしたから、マスコミの扱いの小ささなんて二の次でした。

開幕戦に勝ち、さあ続いてアウェイ岡山戦も油断なく勝ち点3をゲットしていこうぜ! と、週末に向けて高まりつつあった思いを一瞬にしてフリーズさせたのが、あの大震災でした。
人生で最も死を現実に感じさせられたその出来事は、発生後数時間のうちにさまざまな危惧や不安・心配を引き起しました。

そのうちのひとつが「せっかくいいスタートを切ったのに、これじゃ週末の試合はないな」というもの。
大惨事のさなか、仕事先の自由が丘から新宿まで歩く道すがら、そんなことを考えてしまいました。

あれから1年。
震災や原発被害の爪跡はまだまだ深く深く残ったままですが、2012年のJリーグはスタートします。
天皇杯に優勝した東京はゼロックスとACLと、すでに2試合の公式戦を経た東京ですが、いよいよJ1のリーグ戦が開幕します。
正直、今季のACL出場は自分の中ではハプニング。でも、1試合を終えて気分は俄然燃えてきました。

一方、リーグ優勝は長年にわたる念願であり、夢でもあります。
ポポのサッカーが本格的に浸透し、花開くのは早くても夏以降と思っていますが、いずれにしても楽しい週末生活の始まりです。
1年前の第1節を終えた後の震災による中断期間がどれだけ寂しく、悲しかったことか。
やはり“サッカーのある日常に感謝”せずにはいられません。
そんな中で迎える新シーズンは、いろいろあった昨季以上に楽しむことを意識していきたいと思っています。