力強さが見えた!/vs.北九州

19時10分すぎに飛田給駅を降り、味スタへ向かう直線の歩道には早足で歩く人がたくさんいた。
そのほとんどは仕事帰りの感じ。1人ひとりがいろいろな手口を使って職場を抜け出してきたんだろうなあ、などと考えながら自分も足を早める。
歩く人の数の多さを見るとキックオフはこれからという感じがするが、実際にはもう始まっているわけで、ゴール裏にたどり着いたのは前半20分だった。

アウェイ北九州のゴール裏はどう多く見ても100人はいなかった。
しかしホーム側はゴール裏はもちろん、バックスタンドも7割は埋まっているように見えた。
平日開催にもかかわらず観衆1万を超えた要因は、ここ数試合マルチ得点で連勝していること。
それにやっぱり、いよいよ大目標のシッポが見えてきたことが大きいのかもしれない。

北九州は相変わらずいいチームで、前半途中から見た限りでも激しいプレスで東京の攻撃を食い止め、ボールをつないでカウンターを仕掛けてきていた。
7月にアウェイでやられたときも、前半は「北九州、なかなかやるじゃん」という流れで両チームスコアレス。
後半に入っても東京は攻めるも決めきれないうち劣勢に転じ、ズドンとミドルを決められてしまった。

しかしあれからたった2ヵ月しか経っていないのだが、今の東京はあのときとは違う。
何が違うって、そりゃもう……なんだっけ。じゃなくて、ひとことで言えば“力強さ”が違う。
今回の2ゴール、1点目は激戦区の左SBを確保しようと必死の椋原
が思い切りよく打ったミドルが決まったもの。
そして2点目は、早くも東京今季一番のビューティフルゴールの呼び声も高く(たぶん)、羽生〜ナオ〜谷澤のワンタッチパスからのルーカスゴールだった。

レースは第4コーナーを回り直線に向いて、いよいよ先頭集団からアオアカトーキョーがグイと抜け出した。
さあここからはムチを叩き、手綱をしごいてさらにグングンと後続のライバルたちをぶっちぎってもらいたい。
くれぐれも油断しての落馬にだけは気をつけて。あ、こういうこと余計なこと言っちゃいけませんよね(苦笑)。でも大丈夫、今の東京ならきっと。

徳島戦は重要な試合。
草民の代わりはやっぱりナオだろう。
ここで勝ち点3をゲットすればシッポどころか、後ろ姿が見えてくる。

☆★△△☆★△☆△☆☆☆☆☆△☆☆★☆☆★★△☆☆☆☆

【2011 J2 第5節/国立/10,229人】 東京2-0北九州 [得点者/後半2分 椋原・後半30分ルーカス]