6得点の大勝はもちろんうれしいけど/vs.京都

汗をふきながら早足で味スタに到着したのは18:15。
仲間のU山さんがゴール裏に取っておいてくれた座席で慌ただしくレプリカに袖を通し、すぐに試合が始まった。
日曜日、静か〜に働く仕事場を出てから1時間もしないうちに声を張り上げて応援するギャップにも最近は慣れた。

それにしても6得点とは、えらいこっちゃである。
さすがに1試合で6回もワッショイした記憶はないなあと思ったら、やっぱり東京の最多得点記録だったようで。
そんな試合の現場に居合わせることができてラッキーだった。

これが遠方アウェイだったら、テレビを観ながら現地組がどれだけうらやましかったことか。
京都戦には所用で行けなかった仲間のWにおととい飲み屋で会ったら、「なんでよりによってオレが行かない試合で!」と歯ぎしりをしていた。

この試合のMOTにもなった椋原の奮闘と活躍は本当にうれしい限り。
右SBには徳永という絶対的な存在がいて、なかなか出場機会に恵まれずにいた。
左はできないもんなのかとズッと思っていたが、今回初の先発。
初めての経験だからミスの1つや2つは気にするでないぞ……というわけで試合前から注目していた。

今やインテルに所属するあの男だって、東京で左にコンバートされてあそこまで登り詰めたんだ。
北斗、巧とレギュラーを競い合ってほしい。
サイドバック人材難に悩むチームからすれば「誰か1人分けて」という感じだろうか。

立ち上がり20分ぐらいまでは京都ペースで「またか」と思ってしまった。
少し前の好調時、まず前半は焦らず慌てずパスを回してポゼッションを続けた頃の試合の入り方とは様相が異なる。
「東京は攻撃の起点のボランチを狙え」が相手チームに徹底されていることが大きい。
たとえそうだとしても、選手たちも試合後のコメントで大いに反省していたが、1失点してしまったのはまずい。
あの勢いでもう1点奪われていたかと思うと、勝ち点3はなかったかもしれない。

大木監督のもと、ゼロからのスタートで若手中心の京都。
わずかながらその芽が出てきたという話もあり、そういうのに弱い東京だけにやや不安も。
でもその後は相手が自ら崩れた部分もあり、ルーカスのハットも含む大量得点で終わったのだが……。

「内容」か「結果」かの二者択一を尋ねられたら、現在の東京を考えれば間違いなく後者を選ぶ。
もちろん勝ち試合の多くは「内容」と「結果」の両方が伴っているのだろう。
でも両方伴っていればそれに越したことはないが、今は内容が悪くて泥臭くてもいいから、とにかく勝てばよしだ。

札幌が2位に上がってきたと思ったら、今日は鳥栖が岡山に勝って一気にごぼう抜きで6位から2位に。
昇格圏3位以内をめぐるJ2上位争いは節ごとにめまぐるしく入れ替わる。
東京は首位をキープできているわけだが、まだまだまったく手綱を緩めるわけにはいかない。

だからなのだろう、クラブ史上最高得点のワッショイな気分はスタジアム内だけでピリオドを打ち、その後そうしたお祭り騒ぎは尾を引かずにいる。
“J1復帰決定Xデーはいつか”という空想にひたるには、まだちょっと早い。

――な〜んて行儀のいい言葉とは裏腹に、日常では「さすがに10月末のダービーでの決定は無理になったか」「それでもやっぱりホーム最終試合ではなく、その前までに決めたいなあ」と、ついついそんなたわけたことばかり考えてしまうのだけど(苦笑)。

☆★△△☆★△☆△☆☆☆☆☆△☆☆★☆☆★★△☆

【2011 J2 第27節/味スタ/15,517人】 東京6-1京都 [得点者/前半11分宮吉(京)・前半31分ルーカス・前半36分椋原・後半2分森重・後半12分ルーカス・後半40分ルーカス・後半45分+3分坂田]