近そうで遠かった勝ち点3/vs.栃木

2週間前の仇を討つはずだったが結果はスコアレスドロー
7月に首位に立った時点では「栃木との2試合は昇格への第一関門」と思っていた。
この対戦を2勝、悪くても1勝1分けで切り抜ければライバルは1つ減り、昇格3チームは東京・千葉・徳島に絞られるだろう。
昇格決定への道のりは山あり谷ありという考えとは裏腹に、栃木戦についてこんなふうに期待まじりで妄想していた。

しかし現実の結果はどうだろう。
栃木戦2試合は1敗1分けで、昇格争いは3チームに絞られるどころか、運よく首位の東京から勝ち点6差の北九州まで7チームがひしめく大混戦と、逆の展開になってしまった。
まったくヘボい妄想だ。サッカーは会議室で行われてるんじゃない! 現場で行われてるんだ!……だよね。

今回も仕事の都合でどうしても熊谷へ行くことができず、吉祥寺のサッカーバーでテレビ応援。
午後4時前に早めに現地に着いた仲間から、並ぶことなくフードコートで美味いものを口にしたというメールを試合前にもらい、行けずに残念な気持ちがふつふつと沸いてきた。
その返事に「帰りのバスは大変なのでご注意を」と伝えたが、試合後にやってきたメールではそれもバス増発でたいしたことなかったそうで何より。
どうやら昨年末の天皇杯時の不評をもとにあれこれ善処したようだ。

試合は前回狙われた梶山・高橋の両ボランチがワンタッチではたくパスワークで学習の成果が見られたが、それに反して今回の栃木は前線から激しく突っかけてくることはなかった。
どちらかというと早い時間帯からリトリート気味で、ボールを奪ったら一気にカウンターというスタンダードなJ2スタイル。

いいファイトをしているものの、今一歩の決め手がなく、得点が奪えない。
相手ディフェンス陣にしてみれば、実に予測しやすい攻め方なのだろう。
ある程度まで攻めさせてもらったら、その後で守られてしまう感じ。
悪いときの東京の攻撃はうまくいかないとしだいにテンパり始め、さらに深みにはまっていくことが多い。
もっと自信を持って組み立てていき、ここぞという場面ではスピーディかつ慌てずにたたみかけていけばいいと思う。

よくないのは「このままじゃ勝てない」と危機感が強くなり過ぎるあまり、焦ってプレーがどんどん雑になってしまうこと。
後半の半ば過ぎからはそんな感じの内容だった。
そうなる前に手を打って悪い流れを食い止めるのが監督の仕事。
状態がよくないときは同じことを繰り返すのではなく、変化をつけてほしい。
きっとあれこれ考えているのだろうけど、それを実行しないで結果が出ないと「なんも考えてない!」と思われてしまいがちなのが俗世間というものだ。
セザーが負傷からどの程度回復しているのか分からないが、次節はルーカスの1トップはもう打ち止めにしないといかんでしょう。

さて、サバイバルレースの様相を呈してきたが、これから上位同士の直接対決などもあり、もう少し絞られてくるだろう。
絞られたその中に東京が入っているため、今しばらくは他チームのことは気にせず、こつこつと勝ち点を積み上げていくことに専念してほしい。
昨季終盤に経験したように、他チームの結果を気にしながら戦うのは御免である。
「大丈夫、1年経って俺たちこんなにメンタル強くなったよ」というところを見せつけてもらいたい。

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【2011 J2 第4節/熊谷陸/6,795人】 東京0-0栃木 [得点者/なし]