これもまたダービーの歴史、か/vs.ヴェルディ

今季3試合を終えて勝ち点なしのヴェルディが相手とはいえ、東京が苦労なく勝つとは思っていませんでしたが、0-0のドローに終わるとドッと虚脱感に襲われました。ブーイングしかかったのですが、何だか複雑な思いがあれこれと込み上げてきて声が出ませんでした。

3年ぶりのダービーということで、普段と違う新鮮な気分で迎える試合。それでも試合が始まってしまえば、口では「ヴェルディだけには負けられない」と歌ってはいたものの、頭の中は「J1復帰のためには負けられない」だけしかありませんでした。

前節の札幌戦では選手から何が何でも勝つ、ゴールを奪う、という姿勢が感じられずに腹が立ちました。今回も8割は同じ気持ちでしたが、後半のセザー退場後のアグレッシブな戦いぶりに残り2割は納得という印象。納得といってもその時間帯に一部の選手が見せてくれた闘志に対してだけです。

ここまで4試合で感じたのは、他チームのすべては東京に対して全力ぶつかってくるということと、時間や試合内容によっては勝ち点1狙いに切り替えてくるということ。リーグ開始前から予測できたのですが、東京の選手はそのどちらに対してもまだまだ認識が乏しい感じがします。
とくに前者の、他チームの東京に対する闘争心はハンパじゃないですね。やはり世間の下馬評でダントツの昇格候補などと言われていることもあり、この傾向は今後どの試合でも多かれ少なかれ続くことでしょう。

まずチーム全体が相手チームを上回る勝利への執着心を高く持たないことには、負けはしないまでもスコアレスドローの山だらけということになりかねません。技術は1、2日で急にアップするものではありませんが、気持ちを挙げることは可能なはず。あとはアイデアや工夫の部分かな。

我々応援者の多くは公約通り1年で復帰を果たしてもらうべく、昨年の危機感不足の反省をもとに4試合で1勝2分け1敗という成績に不満を抱いている。その表れが是非はともかくとして、ブーイングだったりするわけです。

昨年までの東京応援者なら、この段階のこの成績には「まあ仕方ないな」とスコアレスドローにも拍手していたと思います。しかし今シーズンは違う。許せないし、許しちゃいけないと思っているからにほかなりません。
対戦相手によって勝算が変化するのはありますが、それでもけっしてなめてません。少しでもなめようもんなら、サッカーの神様は途端にイジワルな結果を東京に下しそうですから……。

個々の選手の出来不出来については触れませんが、監督・熊さんに関してだけ一言。監督交代の声もささやかれつつある今日この頃ですが、監督である限りは絶対に自信を失ってもらいたくありません。ダメな選手に対しては敢然とダメ出しをしてスタメンから外すぐらいの厳しさをもってもらいたいですね。


この試合、ヴェルディの運営姿勢には大いに疑問を感じました。入場方法や警備員への場内管理の指示がどんなものだったのか知りたいものですな。東京ゴール裏での「事象」の真相は、それほど遠くない位置にいたのですが詳しくは不明です。
それでもこの騒動があり、スコアレスドローの試合終了直後には一時忘れかけていたダービーであるという事実を再び思い出した次第です。何だか後味悪かったけですけど。

日曜の富山戦はしっかり切り替えてもらいたいですね……って、もうあさってか、忙しい忙しい。味スタ3連戦の最後こそは気持ちよく飛田給まで歩いて帰りましょう!

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【2011 J2 第10節/味スタ/28,832人】 ヴェルディ0-0東京