観衆9236人の練習試合/vs.横河武蔵野

スタジアムへ向かう日が決まると、いつも子どもの遠足みたいに待ち遠しい気持ちになります。その感覚が久しぶりにやってきました。東京とJFL横河武蔵野とのチャリティ練習試合、“東京ダービー”は発表されてから楽しみで仕方ありませんでした。しかし昨日の帰りが遅く、このところの疲れのせいか、予定より寝過ぎてしまった! というわけで慌てて飛び起きて駅まで自転車を漕ぎました。

京王線飛田給で下りるや、急ぎ足で味スタに着いたのが13時20分すぎ。メインスタンドの入口には「満席」の紙が貼ってありました。たしかにその通りで、ちょこっと中に入っただけで座席はビッシリ埋まっているのが分かりました。東京ゴール裏を見るとこれまた8〜9割の入り。とりあえずは立ち見ではなく、なるべくならば座ろうと思い、横河武蔵野側のメインへ移動することに。

持ってきた青赤マフラーをショルダーバッグに突っ込みました。が、気がつけば端っこのフサフサが出ていましたが(笑)。でもそんなことは関係なく、青赤の東京応援者と青黄の横河応援者がフツーに並んで座っている。そこで僕もためらうことなく空いた席を見つけて腰掛けた次第。相手チームと隣り合わせで、お互いに応援するチームのプレーに拍手したりというのはラグビーみたいな感じでしたね。

試合は負傷中と外国人、それに代表招集組を除く全選手前後半通して出場し、8-2で東京が勝ちました。横河も7人一気に交代する場面を何回も見せて場内をどよめかせ、両チームともに選手に実戦感覚を取り戻すことに重点を置いた試合でした。内容的にはよくも悪くもなく、これからリーグ再開に向けて仕上げていく形となるでしょう。ちょうど2月の開幕前と同じステップですね。

そんな中、ゲームキャプテンの平山は見てる時間だけでも3ゴールを挙げてました。前半の平山・ヤザーの2トップはいいコンビですね。怪我明けの梶山もまだパスミスも多く本調子ではありませんが、元気な姿を見せてくれました。達也も今シーズンは実にいい動き。むっくん・巧の両SBも十分レギュラーでいけます。徳永もうかうかしてられません。

大竹は最後ロスタイムのFK、見事でしたね。リーグ戦でもあんな感じで決めてもらいたいです。後半出てきた草民は平山とツートップかあるいは1.5列目的なポジショニングでしたが、クネクネしたドリブルから鋭いスルーパスを出す独特のセンス。開花してもらいたい1人です。それと、出ましたね! ゼッケン37番・橋本くん。ボールを受けたとき、見てパス出ししてましたね。落ち着いてます。

観衆は9236人とか。入った入った、やっぱりみんなサッカーを観たくて観たくて仕方なかったのは同じですね。メインスタンドの中央エリアは招待席とされ、そこには味スタに避難に来ている福島県原発事故による被災者の方々が。試合終了後の表情には笑顔が多く見られ、その中に交じって子どもたちにサインしたサッカーボールを手渡すナオの姿がありました。

試合に出た選手たちはいつものようにゴール裏で挨拶。今日はチャリティ練習試合ということもあってファン・サポーターは雄叫びではなく拍手で応えました。今日の拍手は選手に対してだけでなく、応援者や被災に遭った方々、その他みんなに対して送られたもの。でも早くいつものように大きな声でコールやチャントをしたいもんですね。味スタだけじゃなく、仙台・水戸・鹿島など被害を受けたクラブのホームを含めた日本中どこのスタジアムにも、その日はきっとやってきます。