こんなときこそ心をひとつに

生まれてから今まで体験したことのない巨大地震が発生した日から4日が過ぎ、5日目に入りました。東急大井町線九品仏付近で仕事を終えたのは夜の7時半すぎ。終わってから3時間半歩き、新宿5丁目にある兄が営む印刷屋に到着しました。地震後にかけた電話で聞いていた「地震で崩れた紙の山」を片づけるためです。

5階建ての雑居ビルには飲食店や小さな会社・事務所等々が入っているのですが、どのフロアの人たちも帰宅困難だったり、バーではグラスやボトルが床に落ちて割れてしまったようで、いつになく人の出入りが多く、深夜まで灯りが消えることがありませんでした。

翌日も朝から仕事に入ったため、テレビで被災地の惨状を観たのは丸1日以上たった土曜日夜のこと。すでに大変なことになっているのは耳に入っていましたが、津波に流される家屋や途方に暮れる被災された方々の映像を目の当たりにし、声が出ないほどの衝撃でした。

それから4日。被災地では深刻な事実が明らかになるばかりです。我々首都圏生活者もいろいろ不便なことになっていますが、極限に近い苦痛に襲われている現地の方々とはまったく比べ物になりません。「何かしなければ」の気持ちが先立ちますが、今しばらくは節電と募金までとしておきます。

そう遠くはないであろうしかるべき時になれば、今度は一般市民の力が絶対的に必要になってきます。自分なりのスタンスで何らかのアクションを起こしたいと思います。自分たちだけでなく、みんなが日常的な生活に少しでも近づけるように。

身近に不幸があったときでもそうですが、非日常的な時間の連続は間違いなくストレスが溜まります。一日一日がとても重苦しく、悲しくせつない状態に心が疲れてるな……と感じたときには、自分から進んで日常に戻りましょう。我慢のしすぎは禁物です。好きな音楽を大音量で聴くもよし、録画してあるお気に入りのサッカー試合を観るもよし、です。

かく言う僕も、今日の昼には大好きな店でラーメンを食い、帰宅してからビール飲みながら清志郎を聴いたら、なんだかすご〜く日常的な気分に。そんな矢先に新潟在住の友人・アルビサポKからひさびさに電話があり、「地震でサッカーもないのにゴキゲンでいいねぇ」と言われてしまいました(笑)。

こんなことを言えるのはもちろん、東京が比較的日常に近い生活が保たれているいるからに他なりません。好きな音楽を聴くことも何もままならない避難所生活を余儀なくされている方々のことを考えると、心は痛むばかりです。とかく凹みがちな日々ですが、今日は昨日より少しだけでも落ち着いた時間を過ごせますように。 みんなの心がひとつになれば、日本は救えると確信しています。元気出していこっ!