やっぱりケガは一番怖いのだ

ペドロ・ジュニオールが靭帯損傷で開幕戦は出場不可能とのこと。キャンプ途中から負傷気味で、先月20日の関東学生選抜との練習試合でこじらせてしまったようです。

草津戦にも出ていませんでしたし、あまり状態はよくないことはなんとなく察していたので、残念ではあるものの大ショックというわけではありません。幸い重傷でもないようですしね。なるべく早い回復を期待します。

選手にケガは付き物とはいえ、続出しないことを願うばかりです。一昨年も昨年もそうでしたが、疲れが溜まりやすい時期に差しかかるとどうしても故障者が1人、また1人と増えていくのは十分にあり得ることです。

出場するもパッとせずというのと違い、ケガだけはなんとかやれるというレベルと、まったく不可能なレベルとがありますよね。どちらのケースであるにせよ万全の状態ではないわけで、その選手本来のプレーは十分に望めません。

今年の補強はほぼ万全といってよいほどに昨シーズンのウィークポイントを補う布陣が整いました。そればかりか、どのポジションでもレギュラー争いが熾烈を極め、J1クラブから見てもうらやむであろう好メンバーが揃っています。

多めの補強は今ちゃんや権田、ヨネなどが代表で不在になることも見越してのこと。しかし、だからこそケガ人の連鎖は怖い。ひとつのポジションにあの選手もよし、この選手でもよし、と空想していたゼイタクな状況から一転して選手が足りない……なんてことになりかねません。

でもまあケガを恐れてばかりいては戦えないわけですし、結局はいかなる事態になろうとも慌てないだけの全体のチーム力アップが大事というわけですね。そんな不測の事態をも含めてつねに頭を働かせていなければならないのも監督の仕事。本当に大変な立場です。

監督にとって一番ありがたいのは、たとえちょっとケガをしようと、それを物せずプレーしててしまうような選手なのでは。東京でいえばやっぱりなんと言っても今ちゃんですね。あの強さは尋常じゃありません。精神的だって見た目以上にかなり強いと見ています。

今季、熊さんが今ちゃんを主将に指名したのはキャリア的にもまったく不自然ではないのことですが、ご存じの通りの口ベタなので「大丈夫?」という声もあるのかもしれません。たしかにドゥンガとは言わないまでも長谷部などともだいぶタイプが違いますから、ちょい心配が走るのも分からんではありません(笑)。

しかし熊さんはきっと代表コーチとして時間を長く共にしたことから、並ではない心身両面の強靱ぶりを把握しているのでしょう。とかく草食系がちな東京の選手たちに対し、今ちゃんのもつ強さを言葉以上にプレーで伝えてくれることを期待したのかも、などと勝手に想像しています。