せんがわ劇場演劇コンクール



12日(土)、13日(日)の2日間にわたり調布市立のせんがわ劇場で開催されている「せんがわ劇場演劇コンクール」に行ってきました。2日続けて顔を出したいところですが今日日曜は仕事があるため、1日だけでもということで雪の降る中、11時半頃に京王線仙川駅から徒歩3分ほどにある劇場事務所へ出向き、この日上演される4劇団すべての当日券(無料)をいただきました。

足を運ぶ気になったはその昔の一時期、友人が主宰者になって旗揚げした劇団(←今や本多劇場クラス)の小間使いをしたり、芝居は嫌いじゃないというのもありますが、それよりも何よりも今回のコンクールのテーマが「FC東京のある“まち”」だったことが大きかったです。ちなみに昨年の第1回時のテーマは「水木しげる」。調布市の劇場ですから、市にゆかりの物事がテーマとなるわけですね。

上演は1日4劇団で、2日合わせて8劇団がノミネート。各劇団30分の持ち時間で、これをオーバーするとロスタイムとなり警告灯が点灯するとのこと。コンクールというくらいですから、2日間8劇団の上演終了後にグランプリを決めるようです。審査員も20〜30人ほどいて、審査員席というのが中段に用意されていました。その中には阿久根新社長とスーツ姿がまぶしい藤山さんの姿も。

せんがわ劇場には初めて訪れましたが、2008年の開場で121人収容とのこと。座席はひな壇状になっているのでかなり観やすかったです。4劇団すべての当日券をもらい、午後2時から5時半までの間に30分観て30分待っての繰り返しで4作品続けて観てしまいました。冷たい雨の休日には打ってつけ(?)なのか、座席の9割前後が埋まる盛況ぶり。青赤マフラー姿もちらほらいましたよ。

テーマである「FC東京」がどんなふうに作品中にフィーチャーされていたかと言うと、4劇団のうち2つは、これはもう実によく東京ファン・サポーターの生態や心理を知っているという感じでした。きっと作者は東京応援者にちがいない、と思わざるを得ないほど。「うちの姪なんか、東京が浦和に勝ったのを見ないまま大きくなったんだぜぇ」等々のセリフには場内笑いが沸き起こりました。

そうだ、それともう一つ、それぞれの作品の上演開始時の紹介アナウンスを東京の選手たちが務めているのですよ。いま選手たちは宮崎にいるわけですからもちろん録音ですが、めったにない役割ながらも各自しっかりこなしていました。極めてスムーズかつスマートだったのは椋原、威勢よく一発かましてくれたのが平松。梶山・羽生・ナオは想像される通りです。

30分という帯に短しタスキに長しの時間内で話をまとめるのはなかなかの至難の業だと思います。各劇団それぞれ個性を生かし、ミュージカルあり、不条理演劇風あり、コメディありと、バラエティに富んだ形で楽しめました。どうせなら今日の2日目も続けて行って、全8劇団を観たかったのですが残念です。何はともあれ半日を劇場内にいるというのは、なんとなく懐かしい時間の過ごし方でありました。

今日13日(日)、興味と時間のある方はぜひせんがわ劇場へ行かれることをおすすめします。最初の劇団の上演開始時間は午後2時。11時から当日券を劇場で配布しています。