「まだまだ」から「もうすぐ」へ/vs.名古屋

時間のたつのがいつも以上に早く感じられるのは師走が近いからか、はたまたトシのせいなのか。いやいや違うな、このところ試合日程が過密なうえに、一試合ごとの重みがズシリとあるからだろう。おととい名古屋に勝って「よっしゃ〜!」と喜びに浸っていたら、早速あさってにはつぎのこれまた大事な山形戦がやってくる。そんなバタバタした気分ではあるが、名古屋戦について書いておこう。

テレビ観戦だったが、清水戦に続いて「ああ、こんな試合を現地で見られた人は幸せもんだ」と感じる一戦だった。豊田スタジアムへ応援に行かれた方々はおつとめご苦労さま、そしておつかれさまでございます。テレビ局番組制作サイドによってコントロールされた音量であっても、東京ゴール裏からの声援は耳に心地よく届きましたぞ。

名古屋には前節に優勝を決定しての凱旋試合だったが、東京にとってはそれどころじゃない重要な一戦。大黒の値千金ゴール、梶山の鬼キープ、ヨネのヘディングクリア、闘莉王に屈しなかった森重をはじめ、他の全選手も攻守にわたり勝つ気持ちを強く泥臭く、表面に出していた。こんな戦いぶりをしてほしかったし、重要な試合で見られたことはブラボー!である。

それにしても闘莉王、久しぶりの先発だし父上が見に来ていたから気合いが入っていたのか知らないけど、怒りすぎ。自分自身もDFだからよく分かるだろうに、あの場面であの接触はけっして“大事件”ではない(人差し指で倒れるモリゲには苦笑だが)。ピクシーも相変わらず熱い熱い。名古屋の選手やファン・サポにとっては男気のある監督ということになるのだろう。

名古屋戦終了後に行われた神戸が大宮とドローだったので、残留へ向けてグンと前進した。そうだとしても、サッカーは何が起こるか分からない。でも、今回に限ってはそんなハプニングはないと99%は確信している。ずっと「まだまだ」だったシグナルが、ようやく「もうすぐ」に切り替わった。本当はこんな気分を残留争いではなく、優勝争いで味わいたいものだ。

なんだかんだ言ったって、あさっての山形戦は今季ホーム最終試合。連続ゴールにワッショイワッショイの連続で開幕試合以来のリーグ戦白星をあげ、来季へ向けての問題点等々はいったん封印しつつ、「終わりよければすべてよし」という思いで締めくくりたいですなぁ。あ、天皇杯もあるので、完全に締めくくってしまうのではなく中締めということで……。