まだまだ 3/vs.清水

先制ゴールを決めた平山が石川と抱き合って喜び合っている。大怪我を克服してようやく復帰を果たした米本がシャーをして涙をぬぐっている。試合直後のインタビューに熊さんはヘロヘロに声を嗄らしている。そして台風のどしゃ降りにもかかわらず、たくさんの青赤サポが声援を送っている。

Jリーグタイムを観ただけでも、日本平に駆けつけた東京を応援する人たちがどんな気持ちでいたかは十分に想像できたし、熱い思いは強烈に伝わってきた。しかしきっと、現地にいた人たちは何倍も何十倍も歓喜したにちがいない……と、その場にいられなかったことが残念でならない。雨に濡れながらも喜びを共にしたかった。

現地組の皆さんは本当におつかれさま、同時に、記憶に残るであろう試合を生で体感できておめでとうございます。昨日はかなり寒かったのでつまみはおでん、飲むのはビールかワンカップの熱燗か。どっちにしても車の運転がある方にはアルコールは無理ですな。それでも、日本平からの帰り道は心が温かかったのでは。

東京応援者なら誰もが心待ちにしていたヨネの復帰だが、今朝のスポーツ紙や朝日のスポーツ面でもトピックとして扱われるほどに注目されていた。フィジカルが大きく変わったのは明らかだけど、メンタル面も大きくなったのだと思う。ヘアスタイルだけはしっかり元通りに戻っていたけど(よかった!)。

仙台戦に続いてツートップ2人がゴールを決めたのは理想的。ナオの精度の高いCK→平山の打点の高いヘッド、平山が相手DFを引きつけてのグラウンダークロス→大黒フリーで落ち着いて押し込む、と、それぞれがそれぞれの持ち味を発揮して決めた2得点。いい形の攻撃がようやく結果として現れ出した。

試合を見ていないので他の選手のプレーは詳しく分からないが、権田好セーブ連発、羽生が攻守に運動量抜群、重松も反省を生かしていい動き、等々とのこと。清水側から見ると昨日の東京は、なんとしても勝つという気迫がチームにも応援にもみなぎっていたという。なるほど、まさに“心をひとつに”だったのか、と納得した次第。

そんな喜びのさなか、神戸がガンバに逆転勝ちしてしまった。「おいおいしっかりしろよ」とガンバに八つ当たりしながら現実に引き戻された。やはり神戸だって必死なのだ。他力に頼ってはいられない。とかくいい試合の次はがっかりさせられるケースがありがちだが、そんなことじゃいかん。依然としてまだまだだ。