左でズドン!/vs.京都

心地よい晴天に恵まれたひさびさの味スタ。ヤマザキナビスコカップAグループ予選抜けに向けて負けられない京都戦だったが、ヨングンの豪快で痛快なフリーキックが決まり、1-0で勝利! 前回「眠らない街」を歌ったのはいつだっけ、というまでに今シーズンの僕は現場での勝利から見放されていた。だからFKの1得点のみ試合内容はさておき、終了後はうれしさとホッとした気分になった。

京都といえば4月のリーグ戦ではドン引き戦術にしてやられて、煮え切らない展開のままのドロー。今回もグループ首位にたつ京都はドローでもよかったわけで、試合開始と同時に超守備的にやってくることも覚悟していた。そうなると今の東京、またまたゴールネットを揺らすのは至難の業。またあのどんよりした生ぬるい空気のままスコアレス……なんてのはもうごめん。そればかりが心配だった。

ヨングンのあの一発、すんばらしかったですなぁ。左足アウトサイドで振り抜いたボールはカミソリのように鋭いシュート、いやスライダーか? とにかくそんな回転でキーパーの手を弾き右サイドネットを突き刺した。FKの蹴り手としては松下、北斗もいたのだが、ヨングンに。あっさり決まったのか、ジャンケンだったのか、少し興味があるところだが、いずれにせよヨングンで正解。プロ初ゴールおめでとう!

先日は韓国のU-21代表に選ばれ、この京都戦では本職のセンターバックでのスタメン、そしてこのゴール。城福さんの期待の寄せ方が並々でないことは、今シーズンここまでの起用を見ていてもよく分かる。試行錯誤しつつも使われ続けるうち、夏が過ぎ秋を迎えるころにはトップチームに欠かせない選手に……という流れになりそうな予感ムンムンである。昨シーズンの米本と同じように。

試合直前のヨングンコールにしっかり反応してくれたのには、ちょっとした驚きだった。ここ何試合かスタジアム観戦していないうちにやってくれるようになったのかな。ミステリアスなほどにエキセントリックな明るさのリカルジーニョとは比べるべくもないが、入団以来しばらく表情が硬かった。だが東京の生活にもかなり慣れたのか、ゴールを決めたときも試合後のシャーのときも、いい笑顔だった。17番ユニの人気急上昇間違いなし!

この勢いで水曜のC大阪戦も勝ち点3をゲットし、ナビスコ連覇といきたいものです。ニューヒーロー賞はヨングンと重松に争ってもらいましょう。相変わらず気が早いのだ。