くにたち旭通りの青赤フラッグ

わが街・国立市には、JR中央線の国立駅南口駅前を起点に放射線状に3つの商店街のある通りが走っています。

まず、駅前からまっすぐ南方向へ走る幅の広い道が「大学通り」。一橋大学が両サイドにあることからこの名が付いており、春はサクラ(花見の時期は大混雑!)、秋はイチョウで通りは色づきます。

南西方向へ走るのが「富士見通り」。関東南部では実にありがちなネーミングですが看板に偽りなく、空気の澄んだ冬の午前中には通りの先にデンとそびえ立つフジヤマを望むことができます。

もうひとつ南東方向へ走る道が「旭通り」といいます。名称の由来は知りませんが、たぶん駅から東へ向いていることからかと思っています。現在のように高い建物がない頃はきっと朝日が昇り、差し込む通りだったのかと勝手に想像しています。

この3本の商店街通りの中で一番好きなのは最後の旭通りです。比較的人通りも少なく地味な感じですが、自分の感覚・味覚に合う店が多いこともあります。

ざっと挙げても、シンプルな美味さのあるラーメン「萬笑」、種類が豊富で美味いスパゲティ専門店「いたりあ小僧」、昔からあったけどいつの間にか多摩地区ではチェーン化している「スタ丼の店」、煙もうもうのカウンター焼き鳥屋「柴さん」、気軽に入れてBLTサンドが美味いジャズバー「キャンディポット」等々。

まあ個人的な好みなので、平日の昼間から小洒落たご婦人がランチで喜びそうなフレンチやらやらのレストランは入っていません。料理がどうこうというより、あの雰囲気がちょっと(笑)。ひと昔前の国立はあの手のイメージではなく、定食屋やビリヤード場など学生街の色合いがもっと濃かったんですけどね。

それはよしとして、旭通り商店街を気に入っている決定的要因はコレです。

おなじみ、われらがFC東京のバナーフラッグ。大学通り、富士見通りにはなく、なぜか旭通りだけには駅からずっと両サイドに青赤旗がはためいています。以前は通勤時にこの通りを自転車で往復していました。だから朝な夕なに東京のことを必ず意識する数分間があり、これが何ともいえぬ精神的充足感だったりしたわけです。

数年前に同じ国立市でも違ったエリアに引っ越したため、朝夕のお楽しみはなくなりました。たまにこの旭通りを通過すると相変わらず両サイドビッシリ青赤なので、うれしくなってしまいます。

しかしナゼかこの旭通りのバナーフラッグは旧デザインのままで、他の商店街のように「調布」「品川」などと漢字で書かれた新デザインに替わることがありません。いまや稀少価値モノなのでしょうか。僕はこの旧デザインの方が好きなので、今後もこのままでいってもらいたいです。

東京都内はわりとあちこち歩く方なので、それこそあちこちの商店街で青赤バナーフラッグを目にしては精神的充足感にひたります。あの感覚の源となる潜在意識って何なんですかね。やっぱり戦国武士の幟と同じで軍容を誇示したり、自軍と敵軍との識別を行う行うため? いや、それほど意味深なもんじゃありませんな。ごく単純に青赤中毒なだけですね。