ドンマイ/vs.浦和

0対1。大試合で勝利を収めた直後の試合だけに、ちょっといやな予感はしていた。で、本当にその通りになってしまった。できればそんなネガティブなジンクスはくつがえしてほしかったんだけどなあ。

パスをつなぐにはつないでいたが、川崎戦のリズム感がない。梶山、ヨネ、羽生、それにケガを押して出場の達也。東京の疲れ残りは試合が始まってすぐにわかった。

それでもボールは東京が圧倒的に支配したが、フィニッシュまでいけないか、いっても精度を欠いていた。決めるところで決めていれば、確実にゲームは東京ペースで運べたはず。

後半に入ってまもなく、浦和のエジミウソンが一瞬の決定機を逃さず1点が。その後退場者が出て10人になり、引いて守りに入った浦和を攻め崩すのは難しかった……という試合。

この試合に勝っていればまだ優勝戦線にかろうじて残り、それ以上に3位以上のACL出場圏内にかなり近づいた。でも、この敗戦によってすべては遠のいてしまった。

わずか一週間足らずの間に歓喜と失望の両方を体感……な〜んて、浦和戦後の東京は、こんなトーンで語られてしまうことが多そう。でも、僕なんかは全然そんな悲観的には思ってはいない。ドンマイだ。

そりゃできることなら勝ってほしかった。でも今シーズン、優勝はもちろん3位以上にしたって、一時はまったく考えられないところまで順位は落ちたことがあった。

上位がもたついたこともあるが、東京はにわかにチーム力をアップさせ、再び上昇してきたこと。これは東京の試合を見続けてきた方なら、低迷期と現在との違いはハッキリと判るにちがいない。

ただし、やっぱり今回のように前試合との間隔が短く疲れが残ったりすると、すぐにまた低迷期の状態に逆戻りしてしまう。選手自体の人数が少なくてターンオーバーどころじゃない。

東京はまだACLには早い、というのが自説なのである。出る分には出るで構わないし、もちろん応援はする。でも順序から言えば、まずはリーグ戦を制覇してほしいというのが本心だ。

異論反論をお持ちの方も多いだろうが、アジアチャンプではなく「とにかくリーグ戦で優勝を!」が当面の夢であることに変わりはない。

負け試合を通して、今の東京に足らないものが見えてくる。でもそれはまだ封印しておきたい。とにかくまだリーグ戦は3試合あり、天皇杯は明日に油断できないザスパ草津との試合を控えているのだ。

まだオフじゃないのだから、目の前の試合へ気持ちを集中していこう! 代表が抜け、負傷者が抜け……でメンバーは少ない。でも出場した選手には思い切ってプレーしてもらいたい。

その結果、いざとなったら負けてしまってもドンマイだ。今シーズンで終わってしまうわけじゃない。来シーズンもまた、東京のサッカーは続いていくのだから。