カボレとまんじゅう

昨日のエントリー、ナビスコ決勝進出ネタは半分以上寝ながら書き、しかもそのままアップしてしまったため、まことに恥ずかしいミスだらけの文章だった。読んでくださった方、ゴメンナサイ!

そして昨日のその決勝進出に引き続き、世の流れから1日遅れでのネタながら、またもや眠い目を擦りながらキーボードをたたき始めた。今夜はカボレのことについて書かずに寝るわけにはいられないのだ(眠い…)。

カボレカタールに向けて離日してしまった。細かい契約の詰めとメディカルチェックということで、これはもうよほどの大どんでん返しがない限り、移籍は間違いないのだろう。

残念ながら、大方の予想通りに先日の清水戦が背番号9の青赤ユニフォームを身にまとい、味スタのピッチを疾走する姿カボレを見る最後の機会となってしまった。

そう思うと、後半終了近くになって放ったシュートが枠内に入ってほしかったが、無情にもボールはサイドネット外側に突き刺さる結果に。実にカボレらしい!? 惜しい一発。これが東京に在籍した2年間での最後のシュートとなっってしまった。

2007年韓国Kリーグ得点王のタイトルを引っさげ、交渉難航の末に東京へやってきたカボレ。入団が決まるまでの間、何度も何度もKリーグでのゴールシーンをYoutubeで繰り返し観たものだ。来日後はその動きを生で見たくて小平へも足を運んだ。

昨夏のこと。僕は小平へ行ってもサインをもらうことはめったにないのだが、慣れない日本の蒸し暑さのせいか不調のカボレを励ましたくなり、ノートにサインをしてもらいがてら「がんばってください」と声をかけたことがある。彼は「ドウモ」と、照れくさそうに笑いながら握手に応じた。

それから僕は家の近所の和菓子屋で名物のちょっとうまいまんじゅうを持参し、手渡した。すると隣にいたエメルソンが「ダメ〜」と言ってカボレの手からまんじゅうを奪った。その後2人はまんじゅうの取り合いに! その様子はまるで子どもの兄弟げんかのようでとても微笑ましく、大笑いしてしまった。

ゴールで一番記憶に残っているのは昨年10月、ホーム味スタでの鹿島戦でのもの。ナオからのCKをゴールニアポスト付近でバコーンとヘッドで決めた。3−2で勝ったその試合の突破口を切り開く1点目だった。

決めた直後にカボレは高く歓喜のジャンプをし、着地すると人差し指を天に向けた。この場面は録画したものを何度も繰り返し観ているが、そのたびに鳥肌が立つほどのカッコいいシーンなのである。

カボレは絶対に大爆発し、毎試合ゴールを決めるときがやって来る。そう信じていたのだが、とうとうそれも叶わず東京を去っていくことになってしまった。大きなストライドでの高速ドリブルはもう見られないのかと思うと、本当に寂しいものがある。

メディカルチェック後、一度東京に戻って来るという。小平には顔を出すのだろうか。もしそうだとしたら、時間的に可能な限りぜひその姿を見に行き、「アリガトウ・ガンバッテ・サヨウナラ」と言いたいものだ。もちろん、そのときはまんじゅうを持っていきたいと思っている。