“喝っ”で逆転勝利/vs.山形(ナビスコ)

ハラハラせずに余裕の気分で終了の笛を待ったのは、実に久しぶりという気が……。振り返って調べると、今シーズンの白星試合はすべて1点リードでのものでしたから、こう感じるのも無理はありません。

ゴール裏では後半43分頃から「東京音頭」を景気よく歌い出し、そのあとロスタイム3分の途中から「眠らない街」へスライド、というゴキゲンなパターンで試合を締めくくりました。もちろん僕も声を張り上げ、お調子者がウリ!? の東京サポの一員に成りきってましたが(笑)。

試合開始早々に1失点するも、後半に梶山、カボレ2発の計3得点を挙げて3−1の逆転勝ち。終わってみれば、心地よいというか痛快というか、とにかくうれしい展開での勝利ではありました。しかしこれ、勝利を強く欲していたからなのでしょう(僕の場合)。

現に、前半の内容などはまったくホメられたものではありませんでした。なんてったって、山形に先制点を許したのは開始してわずか3分ですからね。3分ですよ、3分。「日清カップヌードル」は出来上がっても、「ぺヤングカップ焼きそば」や「赤いきつね」あたりはまだ麺が硬めの段階なんですから(たぶん)。これはいただけませんな。

その後も山形ペースで攻められ、東京はおなじみの連係の甘さ、パスミスを繰り返す状態。挙げ句の果て、強度の首の寝違えも癒えて右SBで初先発を果たした中村北斗だったが、30分もたたないうちに負傷で椋原に交代してしまいました。この10分ほど前に、山形のDF選手からファウルとなるチャージを受けて傷めてしまったのですが、まったくもう「なんてこったい」な心境でした。

しかし、ここで代わって出場した椋原がかなりいい働きをしました。後半に入ってからは守備よし、攻撃にも積極的に絡み、勝利に貢献したことは間違いありません。

そうなると不思議なもので、ディフェンス陣がいっせいに安定。前半はミスが目立った米本も動きが好転してきました。さらに平松・ブルーノの両CB、椋原が入ったことに伴い右SBにシフトした徳永、そして梶山までもが覚醒したかのごとく、東京のボール支配率が高まってきました。このことが逆転劇の引き金と言ってよいでしょう。

とまあ、こんな僕の素人解説よりも、もっとシンプルに後半快進撃のきっかけのタネ明かしをしてくれたのが、試合終了後のインタビューで石川ナオが発したコメントでしたね。

「前半は思うように自分たちのペースにならなくて……ハーフタイムに(城福監督から)“喝”を入れられて……そうしたら後半にその(“喝”を入れられた)選手が得点を決めてくれたので、よかったですけどね」

だいたいこんな感じの発言でしたが、思わずほくそ笑んでしまいました。なるほど、後半一変の秘訣は“喝”だったのか。それを受けた対象は得点を挙げた選手……って、梶山とカボレしかいないぞ。それじゃもう答えは明白、前半あまりにも動きが悪かったのは、

♪トーキョーの10番は〜 オーオー梶山ヨーーヘイ♪

ですね。梶山陽平、この山形戦では自身の弾丸ミドルシュートカボレに1アシストの活躍、ただし後半限定で。やっぱり梶山はやればできるんですよね。こういう見方が甘いのでしょうか!? 好不調の波の振幅を少しでも静めるために、今後も監督には“喝っ”とやってもらいますか。いや、やっぱりそんなことじゃダメだな。

あ、くだらないことを書いてるうちにカボレの2ゴールを祝福できずに終わってしまう。長くなりましたので、今夜は浮かれた気分のままでおしまいとしておきましょう。


東京ヤクルトスワローズとのタイアップデー。我らが東京ドロンパがヤクルトマスコットのツバクローといっしょにファンを出迎えてくれた。あれ、帰りのお見送りはなかったね…って冗談だよ。ありがとうドロンパ、ツバクローもね!