本日は多摩クラなり

やってきました「多摩川クラシコ」。一昨年、東京対川崎のカードをこう銘打って開催されるようになってからの戦績は07年が川崎2勝(アウェイ2−5、ホーム0−7)、08年は東京2勝(ホーム4−2、アウェイ1−0)の五分となっている。今回も一部で多摩川クラシコの伝統と言われつつある“ゴールシーンの多い試合”になるのだろうか。

とはいえ昨秋の等々力では東京が1−0と、多摩川クラシコ史上まれに見る少得点で勝負が決したのは記憶に新しい。試合開始わずか5分で赤嶺がゴールを決めたが、前半終了まぎわに今ちゃんが退場するろいうハプニングが発生。その後は佐原を中心にメンバー全員で最後まで守り抜いた。第30節ホームでの鹿島戦(ホームにて3−2で東京勝利)と並び、「2008シーズン東京のベストゲーム」という評価の高いあの試合だ。

今回東京が勝つとすれば、今シーズンすっかりおなじみとなった、1−0という結果が予想される。たとえそうであってもノープロブレム。この試合に限っては「願わくば追加点を」とは言わない。どうか勝利を収めてもらいたい。リーグ戦中断前の最終試合をなんとしても白星で締めくくり、リーグ戦再開まで心地よくすごしたいもんだ。

ゴールはFWのカボレ・平山・赤嶺のうちの誰かに決めてもらいたい。3試合連続完封のDF陣だが、川崎相手にまたもや失点なし、なんてことになったらどうしよう。試合後のシャーだが、今ちゃんは1人だとやってくれないので、得点者と2人並んでのWシャーといきたいところだ。いいね、いいね……おっと、これは捕らぬタヌキの皮算用だな。

タヌキといえば、我らがマスコットの東京ドロンパにとっても多摩川クラシコのデビューとなるわけだ。さっそくドロンパふろん太を踏みつけているイラスト入りの不公平グッズなるものも公式に発売された。こうした遊び心は川崎フロントの専売特許だったが、今回のはちょっとおもしろい。これもドロンパ誕生のおかげ、ということにしておこう。

ところで、長年にわたり選手を滑らせたり転ばしたりで不評だった味スタの芝生を見るのも、明日の川崎戦が最後となる。その後6月〜7月上旬にかけて、土壌入れ替えを含めた芝生張り替えの工事に入るという。東京のホームゲームはしばし国立競技場や駒沢競技場で開催され、味スタホーム再開は7月12日(日)の名古屋戦となる。

今日の天候は曇りのち雨で、場合によって午後は雨が激しく降る可能性もあるそうだ。試合前か試合中に降ろうものなら、選手たちは味スタの劣悪芝生に足を取られることだろう。スッテンコロリンというおなじみの光景も、いよいよ見納めだ。チョンテセやジュニーニョ中村憲剛あたりには目いっぱいコケまくってもらおう。

青赤の選手はホームなんだから、あの芝生との付き合いは間違いなく長い。だからもうどれだけひどいのかは熟知しているはずであり、傾向と対策は練られてよいのでは……と素人は思ったりするのだが、そういう問題じゃないんだろうな。でも最後はもう滑ることなく、さんざん苦しめられた芝生に「あばよ」と別れを告げようではないか。

〈5月27日追記〉タイトルに「多摩クラ」としましたが、どうやら「多摩シコ」という略し方が一般的のようでしたね…。