ガンバ戦前日の小平にて

今週の練習では連日ミーティングを実施し、課題や修正点を明らかにするとともに、戦術面を研ぎ澄ましたという。明日のガンバ戦では前節の鹿島戦同様、勝ち点1ではなく勝ち点3だけを目標に、キックオフからの90分間はガッチリ自分達のペースで戦う。そんな記事を朝イチのトーチュウで目にした。ならば行くしかない。たまたま時間に余裕があったので、小平へ行って試合前日の様子を眺めてきた。

練習は10時半から始まり、ランニングやマンツーマンパスを終えると、ビプスをつけて選手は2組に分かれた。始まったのは、明日のガンバ戦を想定した実戦形式の練習。守備、攻撃でのさまざまなパターンを繰り返しては途中で城福さんが止め、いつもの通りの大きな声で指示やアドバイスを伝えていた。大事な試合を翌日に控え、緊張感あふれる時間だった。

1時間ちょっとしてこの練習を終えると、おなじみのリラックスゲームがスタート。端から見ているとルールがよく分からないのだが、とにかくスタッフから選手まで、みんなものすごく楽しそう。爆笑プレー連発で大いに盛り上がる。その前までのシリアスな空気とのギャップの差が激しく、またそのために実に効果的な時間になる。相変わらずながら、メンタル面を大いに考慮したうまいトレーニング方法だなあ、とあらためて感心してしまった。

引き上げてくる選手たちがファンサービスのため、つぎつぎと姿を現わし始めた。僕はこれを少し離れたところから眺めていた。達也、赤嶺、平山、今野、長友、佐原……みんなみんな頑張ってほしい。最後まで諦めることなく、全力で戦い続けていこう。新監督の下、新戦術でスタートした2008年シーズンも、まもなく締めくくり。我々サポーターは内容だけでなく、結果も期待して最後まで声援を送り続けよう。

さあ帰ろう。そう思って出口へ脚を進めると、グラウンドの片隅には、ひたすらにシュートのセービング練習に励む浜野GKコーチと阿部の姿があった。「どうした、もうダメか」「まだまだですっ」と、お互い汗だくで繰り返していた。
別の場所では、ケガからの復帰を目指す川口が、フィジカルコーチと2人でもくもくとリハビリメニューを続けていた。33歳のベテランは、まだまだやる気十分だった。
明日のガンバ戦には出場機会のない2人だが、当然のことながら東京の熱き戦士であることに変わりはない。何か心に響くものがあり、帰りがけに思わず立ち止まってしまった。今日は練習を見にきてよかったと思う。