北の大地で5連勝/リーグ戦第27節vs.札幌/厚別

最下位の札幌が相手とはいえ、気をゆるめて戦えば負けてしまうことも十分にあり得る。そんなことは監督をはじめ、選手の全員は十分に分かっているはずだ。でもサポーター心理としては「また例によってお人好しになってしまうんじゃないか」と気になっていた。

試合はキックオフしてからずっと、札幌が押しっぱなしの展開。ほらねやっぱり、とヒヤヒヤしながら首を横に向けた体勢のままテレビを見つめていたら、ハーフタイムを迎えたとき、首が少し痛くなっていたのに気づいた。
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アウェイでもさすがに札幌となると、行く決断をするのは簡単なことじゃない。悲しいことに、お金とヒマは無尽蔵にあるわけではないのだなぁ。というわけで、今回は先月から東京戦の完全放映をスタートした吉祥寺のブリティッシュパブ「HUB」でスカパー実況観戦とした。

これまでアウェイの試合のテレビといえば明大前か調布、どちらかのバーで、という具合だった。僕のように中央線沿線に住む者にすれば、京王線に出るより、一本で行かれる吉祥寺のほうが楽チンなのは言うまでもない。前にも行ったことがあるHUBが東京の試合をテレビで流してくれるのはうれしいことだ。

だけどこの思いは自分だけのはずがなく、結構広い店内なのに立ち見も含めて大混雑。みんなホントは札幌へ行きたかったんだろう。そりゃそうだよ、こんなにスペクタクルな東京の勝ち試合が続いているのだから。せめてテレビで、と思って当然のこと。東京サポにスカパーはあまり普及していないようだ(ホントか!?)。

前半は両チーム得点なし。札幌のプレスが厳しく速いため、東京はパスも満足につながっていない。それに今日の東京は妙に慎重というか、おとなしい動きで、このところの気迫が足りない気がするのは勘違いか。前半しのいで後半勝負、というわけでもないだろうに……。

点取り頭のダヴィが急にカタールへ行ってしまった札幌。残った選手はこの試合、意地でも勝ってホームのサポーターへ残留への意欲を見せたいところだったろう。その意欲が具体的に実って後半9分に札幌が1点先制。その後の東京は攻勢を仕掛けてくるかと思ったが、相変わらずパッとしない。

それでも、不思議と負ける気がしなかったのは連勝中の精神的余裕なのか。後半25分に長友のクロスを赤嶺がヘッドで決め、その10分後には途中出場したばかりの大竹がPA付近から打つとこれが決まり、そのまま1−2で東京勝利。店内にはゴールが決まったときと同じように大歓声があがった。
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この日は朝から喉が痛くなり、鼻水や咳、さらには微熱まで出て体が重たかった。休日診療を行っている病院をネットで探し、ちょうど駅の近くにあったので顔を出し、薬をもらってきた。ならば家に帰って寝てりゃいいのに、医者に行ったその足で吉祥寺へ向かった次第。

勝利のおかげで風邪も吹き飛ぶか……という甘い考えはその通りになるわけがなく、咳はよけいにひどくなってしまった。でも東京の5連勝が観られたことは後悔していないどころか、うれしくて仕方ない。土曜日のホーム味スタ清水戦までにはこの風邪、治るかな? いや、治さなくちゃいかんな。