明日は名古屋戦

 大分戦は長友のゴールにより1−0で勝利、続くアウェイ大宮戦は3−0で勝利。勝ち点では首位の浦和と同じ20、得失点差で2位というビックリするほどの好成績でリーグ戦第10節を終えた。「調子いいですね、東京」なんて声をかけられるが、どうも照れくささが先に立ってしまう。が、それだけではない、やはりまだまだだと思っているのが正直な心境だ。

 今シーズンはチーム再建の年のつもりでいよう、とシーズンインを前にして固く胸に誓った。そしてそれは今も変わってはいない。観ていてどんなに切ない試合であろうとも、それは産みの苦しみ。じっと我慢の子になって、“新しい東京”の基礎を築いていくのだ。順位は……7位が現実的な目標と思っていた、いや思っている。

 だがこの予想をはるかに上回る現状に、気持ちが浮わつき始めた。「今年は謙虚なサポであれ」という気持ちはどこへやら、何度も繰り返し順位表を眺めては、だらしなく口元を緩めている自分に気づく。城福サッカーのエッセンスが予想以上に早く結果となって表れ、ムービング・フットボールが影を潜めても“勝てるサッカー”にシフトできるコンディションにある。これには驚くばかりだ。

 明日はピクシー率いる名古屋との一戦。ついこの前までは首位にも立っていたのだが、ピクシー新監督の威光発揮による(?)連勝モードはサービス期間を終了し、一転して連敗の日々を送っている。この姿に明日の東京を重ね合わせてみてしまうのはかなりネガティブだが、まんざらそうならないとは限らない。対戦チームだって調子のいい相手と戦うに当たっては相当に研究してくるのだ。今後、早々楽には勝たせてくれないだろう。

 そんな意味では精彩を欠きつつある名古屋が明日、東京に対してどんな試合を挑んでくるのか、大いに楽しみである。対する東京は言ってみれば上位チームとの闘いは横浜以来だ。ヨンセンにはやられっぱなしだった昨年のように簡単に入れさせないことを期待したい。客観的に見ても勝利の星は東京の下に輝くにちがいない。

 大事なことだが、明日も大分戦に続いて生ビール1杯にしておこう。