ナオゴールでゆりかごダンスパーティ/vs.横浜FC

スコアレスのままで迎えた後半44分。
近くにいた誰かの「ロスタイム4分っ!」という声を聞いたときにも、まだまだドローに終わる気がしなかった。
結果に当たり外れはあるもののそんな予感のする日がある。
これは自分だけではなく、多くの人が経験していることだろう。
そして昨日の場合、結果は大当たり。
ナオの超がつくほど劇的なゴールによって現実のものとなった。

ゴール後、試合が終わっても止まることのないナナナナ〜のチャント。
でもそれだけじゃない。スタンドではにわかにゆりかごダンスパーティが始まり、みんなが両手を左右に振っている。
微笑ましくも怪しげな動きを続ける青赤な人々は我々ゴール裏だけでなく、アウェイ三ッ沢というのにメインにもバックにも大勢いる。

選手たちによるゆりかごシーンはこれまで何回も見てきたが、スタンドの観衆があんなに多く、長い時間にわたって揺り続けた光景は記憶にない。
久しぶり(といっても3試合ぶりなのだが)の現地というだけでも気分はウキウキだというのに、あんなに素晴らしい瞬間を目の当たりにできるとはハッピーでラッキーだった。

気がつけばナオも、現在いる東京の選手の中ではチーム在籍年数最長となった。
日頃の発言や行動を見ていると、その長さの分だけ東京に対する愛情が日に日に深くなっているのがよく分かる。
同じようにファン・サポーターからのナオに対しての愛情も格別に深い。
そんなナオだから、スタンド総立ちでゆりかごダンスパーティが始まったのも当たり前のことだ。
テレビの前で両手を揺らした人もいただろう。もしかしたらオフィス内でも!?

苦しい試合が続く横浜の選手には、「今日こそ何としても勝つ!」という意欲がみなぎっていた。
東京も負けじと集中を切らさず粘り強く戦い抜いた。
攻められた場面でも危なげなく守り、中盤でパスをつなぎスペースへ走った。
シュートは谷澤以外の何人かにもうちょっと枠に飛ばしくれ〜、という場面が見られたが……。
それでも勝ち切るあたりは心技体すべてが強くなってきた証なのだろう。
天皇杯でJ1クラブと対戦するのが今から楽しみだ。

7連勝はクラブ史上最多記録とのこと。
本来ならもっと喜ぶところなのだろうが、いま大事なのはそれじゃないという気分。
つぎはアウェイでリーグ後半戦無敗で現在単独2位の鳥栖戦だが、相手がどこであろうとやるべきことは同じだ。
チャントの歌詞じゃないが、自分を信じてプレーした結果、勝利がついてくるという強い気持ちを持って勝ち点3を重ねてもらいたい。

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【2011 J2 第6節/ニッパ球/6,230人】 横浜0-1東京 [得点者/後半45+5分石川]