今はたんたんといこうか/vs.徳島

徳島との一戦は1-0で勝利。今シーズンここまでの5勝は4-1の京都戦以外はすべて1-0である。
先制点を奪った後は追加点なしというのだから、試合終了の笛が鳴った瞬間は「やったー!」よりも「やれやれ、よかった」になってしまう。

今はひたすら内容よりも勝ち点3に納得すべき時期のようだ。
こういう観戦の姿勢には慣れていないので、どうしてもジレンマを感じるが、ふと「これは山登りと共通するぞ」と考えてしまった。
頂上へはまだ遠いアプローチで、速からず遅からずのペースでたんたんと歩いていく。あの感覚に近いものがある。

それにしても追加点が取れない。
パスをつないでペナエリアまで攻め込むのはいいが、相手守備ブロックの崩しやフィニッシュに至るまでの工夫が不足している。

その点、谷澤→セザー→梶山という流れで決まった前半終了まぎわのゴールはよかった。
あのような連係を偶発的にではなく、意図的にできればいいのだけど、なかなかうまくいかないもんだ。

前節もそうだったが、なんとか追加点を取ろうという姿勢は以前より強く感じられる。
後半に入ってからは今ちゃんや森重、高橋が前線に飛び込んできてクロスやシュートを打っていた。

この試合の前に、小平で今ちゃんはDF、ボランチ陣を集めてミーティングを行ったというが、その成果は十分に感じられた。
代表戦もしばらくないし、今ちゃんはいよいよ主将の役割を果たし始めたようだ。
例によって、言葉よりもプレーで周りを動かすのだろうか。

4月のリーグ戦再開からしばらく続いた低迷期を脱し、ようやく階段を上り始めたばかりの東京。
一つひとつの課題をクリアするのにはどうやら簡単にはいかない様子で、今度は追加点という高めの階段に差しかかっている。

周りからするとかなりじれったいが、これもやむを得ない。じっと見守るとしよう。
多少時間がかかってもいい。その代わり後ずさりすることなく、確実にステップアップしていってもらいたい。
といっても、きっとこの先まだまだ崩れかけた階段に足を取られそうになることが待っているんだろうなあ。

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【2011 J2 第17節/味スタ/14,530人】 東京1-0徳島 [得点者/前半45'+1分 梶山]