再びスルガ銀行杯のこと

今さらながらですが、スルガ銀行杯で東京の相手だったリガ・デ・キトのホームタウンである、エクアドルのキトについてちょいと知りたい点があって調べてみました。彼らはどんなところから、こんな蒸し風呂のような極東の国へはるばるやって来たのかいな、と単純にそれだけの動機なんですけどね。

エクアドルといえば赤道直下に位置する国。そもそも「エクアドル」というのがスペイン語で「赤道」の意味なんですね。約1万年前からこの地には人類の生存が確認されており、その後絶えることなく古代文明が栄えたとのこと。その後大きく歳月は流れ流れて15世紀になると有名なインカ帝国が誕生、繁栄していた次第。

本土西側の太平洋上に浮かぶガラパゴス諸島は、ここにしかいない種類のゾウガメや、その昔のタモリの物まねで知られるイグアナなど、世界でも稀少な動物がわんさか生息することで有名なところ。子どもの頃から『すばらしき世界旅行』みたいな海外ドキュメンタリー番組で取り上げられるたびに、「一度でいいから、こんな所に行ってみたいなぁ」と思っていたものです。

その後、インカ帝国は16世紀の半ばからスペインの侵略と植民地支配が……と、世界史のお勉強じゃないのでこの辺でおしまいにしましょう。

それにしてもインカ帝国などというと、アンデスの山並みが目に浮かび、『コンドルは飛んでいく』のイントロのケーナの音色が耳に鳴り響いてきますな〜。キトはインカ帝国の時代は第二の首都だったようですが現在はエクアドルの首都で、人口は約140万人と、なかなかの大都市です。

今回の試合のMX中継でもアナウンサーが「キトがあるのは標高3000m近くで」と話してましたがその通りで、標高は2850mありました。北アルプス最高峰の奥穂高岳槍ヶ岳には及びませんが、八ヶ岳連峰の主峰・赤岳と同じぐらいなんですね。赤道直下とはいえ、こりゃ涼しいわけです。

ああ、だいぶ前置きが長くなってしまいました。「つまらん! いったい何言いたいんだ」って感じですよね。すみません、今しばらくのお付き合いを。これからが一番知りたかったところです。現在、キトの気温は連日何度ぐらいなのか。世界の天気予報で調べてみると、判明しました。ジャ〜〜ン!

エクアドルの首都・キトの天気】
今日=晴れのちくもり/最高気温18℃/最低気温6℃
明日=晴れのちくもり/最高気温16℃/最低気温6℃

ということです。いやぁ、やはり涼しい。というよりも、最低気温6℃はとても寒い。寝るときは毛布が必要で、起きがけはダウンでも着るようです。リガ・デ・キトご一行様におかれましては、そのような土地から1年中で最もクソ暑い陽気の日本へはるばる試合2日前にお越しいただき、心より御礼申し上げます。

いや冗談ではなく、本当に感謝しています。前回エントリーにも書きましたが、リガ・デ・キトの選手はコンディションが万全でないながらもしっかり勝利を意識した戦い方をしてきました。何よりもその姿勢がうれしかったです。遠路はるばるの相手がその気なのだから、いかに過酷な日程の合い間の試合とはいえ、東京の選手も自ずとテンションが高まったにちがいありません。

1点目の今ちゃんをかわしてのゴールシーンをはじめ、「さすが南米」と唸ってしまうプレーは随所に見られましたね。今回の試合を終えて感じたのは、海外外国クラブとガチンコ勝負の公式戦は非常に大きな意義があるということ。その辺、フレンドリーマッチとはまったく違いました。こういう試合経験はきっと、クラブの血となり肉となることは間違いないでしょう。

そして感じたのは、やはりACLになるべく早く参加したいということ。実はまだ、時期尚早という気も半分はありました。まずはリーグ優勝が先決だろうと。が、スルガ銀行杯が終わり、考えを改めました。今後のリーグ戦、天皇杯を頑張ってぜひACL出場権を得て、来シーズンはぜひともシビアな日程を戦い抜いてもらいたものです。まずその第一歩は日曜日の名古屋戦から。それいけ〜っ!